\お坊さんが伝える/ 親が終活してくれない悩みへの5つの切り出し方
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通夜の流れと時間配分|喪主・参列者のマナーをお坊さんが解説

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お坊さん(僧侶歴10年以上)

数百件のご家族と向き合ってきた経験から、終活・葬儀・墓じまいの悩みにお応えします。

通夜の流れと時間配分|喪主・参列者のマナーをお坊さんが解説

「通夜って何時に行けばよくて、何分くらいで帰っていいんでしょうか」

——お参りに行かれる方からも、これからお身内を見送られる方からも、通夜については本当にたくさんのご質問が届きます。

通夜(つや)は、ご逝去の翌日夕方から夜にかけて、家族・親族・親しい方々が故人と最後の夜を過ごす仏教の弔いの儀式です。

現在は17〜21時で散会する「半通夜(はんつや)」が全国の主流となり、夜通し付き添う「本通夜」を行うご家庭は少なくなりました。

けれど、半通夜であっても、通夜にはご家族と参列者それぞれに、知っておきたい流れと心得があります。

「読経の間はどう座っていればよいのか」「焼香は何回が正しいのか」「通夜振る舞いを断ってはいけないのか」

——こうした実務的な疑問と、もう一つ大切な「通夜の宗教的な意味」を、葬儀社の方は時間の都合でなかなか教えてくれません。

この記事は、曹洞宗住職として、ご逝去のその夜から葬儀・四十九日法要まで何百件と立ち合ってきた目線からまとめました。

通夜の流れを「喪主側」と「参列者側」の両方から、現場でそのまま使える順にわかりやすく整理しています。

※ この記事は最後まで読まなくてかまいません。気になる章だけお読みください。

最終更新: 2026-05-17

通夜とは — 夜伽(よとぎ)から現代の半通夜へ

50代の子世代

通夜って、葬儀とどう違うんでしょうか?

お坊さん

通夜は故人と過ごす最後の夜、葬儀は翌日にお別れする儀式です。

通夜(つや)とは、ご逝去の翌日の夕方から夜にかけて、ご家族・ご親族・親しい方々が故人のおそばに集まり、最後の夜を共に過ごす仏教の弔いの儀式です。

翌日の葬儀・告別式が「故人を浄土へ送り出すお別れ」であるのに対して、通夜は「これから旅立つ故人のお見送り前夜」にあたります。

葬儀社の方からは「通夜は儀式の前半部分」と短くご説明されることが多いのですが、本来の通夜は夜伽(よとぎ)と呼ばれてきました。

一晩中ご遺体のそばで線香と灯明を絶やさず、故人を一人にさせないという意味を持っていたのです。

通夜の本来の意味と現代の通夜を比較した対比図解。左側『本来の通夜(夜伽)』は夜通し線香と灯明を絶やさず付き添う様子、右側『現代の半通夜』は17時〜21時の4時間で散会する様子を、それぞれ時計の文字盤と人の配置で示し、夜通し付き添う本通夜から半通夜へ移行した経緯を一目で理解できるよう構成した模式図
通夜の本来(夜伽)と現代の半通夜の違い

通夜の本来の意味——故人を一人にさせない夜

仏教における通夜の起こりは、お釈迦様がご入滅されたとき、弟子たちが夜通し集まり、教えを語り合いながらお釈迦様に付き添ったことに由来するといわれます。

日本に伝わってからも、ご遺体を一晩中見守り、線香と灯明を絶やさず、故人が無事に旅立てるよう祈る——これが夜伽(よとぎ)の心です。

私が幼い頃の田舎では、通夜の晩にはご親族が交代で起きて、線香の番をしておられました。

夜中の2時、3時に線香が短くなったら、次の方が新しい線香を立てる。そうやって朝までご遺体のそばに人がいる状態を保ったのです。

これが本来の「本通夜(ほんつや)」です。

現代の主流「半通夜」とは

戦後から平成にかけて、住宅事情や勤労形態の変化により、夜通しご遺体に付き添うことが現実的に難しくなりました。

代わって広まったのが、17時〜21時頃の数時間で散会する「半通夜(はんつや)」です。

現在、葬儀社のプランで「通夜」と書かれている場合は、ほぼ全てがこの半通夜を指します。

読経と焼香で30〜40分、その後の通夜振る舞いで1時間〜1時間半、合計2時間〜2時間半ほどで散会する形が、全国の標準的な流れです。

40代の嫁世代

夜通し付き添わないと、失礼にあたらないんでしょうか?

お坊さん

現代では半通夜が主流ですので、失礼にはあたりません。

半通夜が広まった背景には、防火上の理由もあります。

斎場・葬儀ホールでは夜間の線香の管理に消防上の理由および各斎場の運用規約があり、ご遺族が夜通し起きて線香の番をすること自体が、施設の規約で認められていないことが多いのです。

「夜通し付き添わなかった自分は親不孝ではないか」と気にされる方もおられますが、現代の住環境と斎場運用を考えると、半通夜は時代に即した自然なかたちとお考えください。

半通夜と本通夜のどちらを選ぶか

現在、半通夜と本通夜のどちらを選ぶかは、ほぼ地域の慣習と斎場の運用で決まります。ご家族が積極的に選ぶ場面はそう多くありません。

葬儀社にプランを尋ねる段階で「通夜は何時から何時で予定していますか」と確認すれば、自然と半通夜の時間配分(17時〜21時前後)でご案内があるはずです。

ただ、ご自宅で通夜を行う場合や、地方の旧家・檀家関係が深いご家庭では、本通夜に近い形(親族だけは夜遅くまで残る)を望まれることもあります。

菩提寺との関係がある場合は、お寺の意向も一度伺っておかれると、後で「ああしておけばよかった」と思われることが減ります。

通夜の全体タイムライン — 当日18時前後の動き

参列予定の40代会社員

仕事帰りで通夜に行きたいんですが、何時に着けばよいですか?

お坊さん

開式の10〜15分前、17時45分頃の到着が安心です。

ここからは、ご家族・参列者それぞれが、当日どの時間に何をするかを1本の時間軸で整理してご案内します。

お住まいの地域や葬儀社の方針によって30分前後の差はありますが、目安としてお使いください。

通夜当日の全体タイムテーブル横長図解。横軸に17時〜21時の時刻を取り、『17:00 ご家族到着・斎場設営確認』『17:30 受付開始・参列者到着』『17:45 寺院到着・控室にて着替え』『18:00 開式・読経開始』『18:25 焼香(喪主→遺族→親族→一般)』『18:45 法話(5〜10分)』『19:00 通夜振る舞い開始』『20:30 喪主挨拶』『21:00 散会』の8工程を縦列で並べ、喪主側の動きと参列者側の動きを別行で並走表示した一覧
通夜当日の標準タイムテーブル(半通夜・18時開式の場合)

開式1時間前〜開式直前(17:00〜17:55)

開式の1時間前は喪主・遺族の準備時間です。

ご家族は17時前後に斎場へ到着し、葬儀社担当者と祭壇・席次・受付の最終確認を行います。

香典帳・芳名帳・返礼品の数を見直し、受付係に依頼している方が到着していれば挨拶を交わします。

寺院は17時30分から45分頃に到着されることが多く、控室へご案内してお茶を一服お出しします。

参列者の到着は17時30分頃から増え始めます。仕事帰りに来られる方は18時前後がピークになります。

受付では芳名帳への記帳と香典をお渡しいただき、案内係の指示で着席されます。

開式〜読経・焼香(18:00〜18:45)

18時の開式時刻になると、寺院が着座され、読経が始まります。

読経の時間は宗派と寺院の方針によって30分〜40分が一般的です。

読経の途中、20〜25分経過したあたりで焼香が始まります。順番は喪主・遺族・親族・一般参列者の順で進められます。

1人あたりの焼香時間は20〜30秒ほどで、参列者100名でも10〜15分ほどで全員が回り終わります。

焼香後、寺院が法話を5〜10分お話しされる形式と、法話を省く形式とがあります。

曹洞宗では法話の有無は寺院の判断に任されることが多く、事前に打ち合わせがあります。

通夜振る舞い〜散会(19:00〜21:00)

読経・焼香が終わると、別室の通夜振る舞いの席へ移ります。

通夜振る舞いは1時間〜1時間半が標準です。喪主・遺族は参列者の各テーブルを回り、お酌をしながらお礼を申し上げます。

散会の15〜20分前に喪主が挨拶を述べ、参列のお礼と翌日の葬儀・告別式のご案内をします。

挨拶の所要時間は3分が目安です。挨拶のあとは順次散会となり、21時前後にはお開きとなる流れが一般的です。

開式前の準備 — 喪主と遺族がやること

60代の喪主代理

通夜の1時間前って、何をしておけばよいんでしょうか?

お坊さん

葬儀社との最終確認・寺院お迎え・親族受け入れ、この3つです。

通夜の開式1時間前は、喪主・遺族にとって最も慌ただしい時間です。

葬儀社の担当者がついていますので、何を聞いてよいか分からないときは遠慮なくお尋ねください。

通夜開式前1時間の喪主TODOリスト図解。『1. 葬儀社と祭壇・席次・受付の最終確認』『2. 受付係への依頼内容確認(香典帳・芳名帳・返礼品の数)』『3. 寺院お迎え・控室ご案内・お茶出し』『4. 親族の到着順確認と席次のご案内』『5. 喪服・数珠・ハンカチの最終チェック』『6. 散会後の挨拶文の確認』の6項目を縦並びでチェックボックス形式に並べた実務リスト
通夜開式前1時間に喪主がやることの一覧

葬儀社・斎場との最終確認

開式1時間前には、葬儀社の担当者と祭壇・席次・受付・通夜振る舞いの会場の4点を見て回ります。

祭壇の供花の並び順(送り主の名前が正しい位置にあるか)と席次(親族・親類・友人の並びが想定どおりか)は、喪主のお気持ちが反映される部分なので、最後にもう一度ご確認ください。

通夜振る舞いの会場では、お料理の数と席の配置を確認します。

仕出し屋さんは葬儀社経由で手配されている場合がほとんどで、参列者数の最終確定は通夜の2〜3時間前です。

多めに用意されていれば、急な参列者にも対応できます。

寺院・僧侶のお迎え

寺院は開式の15〜30分前に到着されます。

葬儀社の担当者が控室へご案内されますが、可能であれば喪主ご自身がお出迎えされると、お寺との関係を深める良い機会になります。

控室では、お茶(ぬるめ・甘くない煎茶)を一服お出しします。お菓子は控えめが基本です。

お布施を通夜の段階でお渡しする地域と、葬儀・告別式の終了後にまとめてお渡しする地域とがあります。

地域の慣習が分からない場合は、寺院ご自身に「お布施はいつお渡しするのがよろしいでしょうか」と直接お尋ねいただいて、まったく差し支えありません。

親族の到着順と席次

ご親族の到着は17時前後から始まります。遠方からお越しの方は、通夜の前日に到着されているケースもあります。

喪服・数珠・ハンカチ・香典の4点がお手元にあるかを、お会いした際にさりげなく確認されると安心です。

席次は故人との血縁が近い順が原則です。祭壇に近い順に、次のように並びます。

  • 祭壇正面の最前列:喪主と配偶者
  • 2列目以降:故人の子・孫
  • 左右の列:故人の親・兄弟姉妹・甥姪
  • その外側:叔伯父母・従兄弟姉妹
  • 後方の参列者席:友人・職場関係・近隣の方

葬儀社の担当者が席次を組んでくださることが多いですが、ご親族の関係性は喪主が一番詳しいので、最終確認はご自身で行われると失礼がありません。

受付係への依頼内容

受付係は、親族外(故人の友人・職場の方・町内会の方など)に依頼するのが一般的です。

頼まれた方の負担にならないよう、依頼内容を事前に明確化しておかれると親切です。

  • 芳名帳への記帳のご案内
  • 香典のお預かりと香典帳への記録
  • 返礼品(粗供養)のお渡し
  • 焼香順についての案内(参列者からの質問対応)
  • 通夜振る舞いの席への誘導

受付係の方には、当日の到着時に必ずお礼の品(3,000〜5,000円程度のお菓子・タオル等)と心づけをお渡しになる地域もあります。

地域の慣習が分からない場合は、葬儀社の担当者にご相談されると、地域に合った形をご案内いただけます。

読経・焼香の流れ — 仏式通夜の中心

参列予定の50代女性

焼香って、何回するのが正しいんでしょうか?

お坊さん

宗派によって違います。たとえば曹洞宗は2回、浄土真宗本願寺派は1回です。

通夜の中心は、寺院による読経と参列者の焼香です。

読経の意味も焼香の作法も、葬儀社の方からは細かくはご説明されません。

ここでは、参列されるみなさまが恥ずかしい思いをされないよう、現場で必要な分だけを整理してご案内します。

僧侶入場〜読経開始

18時の開式時刻になると、葬儀社の進行係から「これより通夜の儀を執り行います」というご案内があり、寺院が祭壇前に着座されます。

参列者は静かに合掌してお迎えください。立ち上がる必要はありません。

着座後、寺院は経本を開かれ読経を始められます。

読経の所要時間は30〜40分が一般的で、曹洞宗の通夜では、お釈迦様への帰依を表す経文や、亡き方を仏様の世界へ導く経文を中心にお唱えします。

読経の最中、参列者は手元の数珠を持ち、静かに合掌してお過ごしください。

通夜の30〜40分読経の進行フロー図解。『18:00 開式・僧侶入場』『18:02 焼香前の経文(10〜15分)』『18:17 喪主・遺族焼香開始』『18:25 親族・一般焼香(10〜15分)』『18:40 焼香終了・回向(5分)』『18:45 法話または通夜振る舞いの案内』の6ステップを縦並びで時刻と並走して示した進行表
通夜30〜40分の読経・焼香の進行例

焼香の作法 — 宗派別の正しい回数

焼香(しょうこう)は、参列者一人ひとりが香炉に抹香(まっこう)をくべ、合掌してお参りする所作です。

焼香の回数は宗派によって決まっています

間違えてもまったく咎められませんが、知っていれば故人とそのご家庭の宗派にきちんとお参りができます。

宗派別焼香回数比較表の図解。曹洞宗『2回(1回目は額の高さに押し頂く・2回目は押し頂かない)』、浄土真宗本願寺派『1回・押し頂かない・お辞儀なし』、真宗大谷派『2回・押し頂かない』、浄土宗『1〜3回・押し頂く』、日蓮宗『1または3回・押し頂く』、真言宗『3回・押し頂く』、天台宗『1または3回・押し頂く』を5列の表形式で並べた早見表
主な宗派の焼香回数と作法の早見表

焼香の基本動作は、宗派が違っても共通する部分があります。

  • 焼香台の前まで進み、遺族と僧侶に一礼
  • 香炉と抹香入れの前に立ち、抹香を親指・人差し指・中指で軽くつまむ
  • 宗派の流儀に従って1〜3回、香炉にくべる
  • 合掌してご焼香(数珠は左手に掛ける)
  • 遺族と僧侶に一礼して下がる

宗派が分からない、または自分の宗派と違う宗派の通夜の場合は、1回だけ静かに焼香されれば失礼にあたりません。

大切なのは回数の正確さではなく、故人を悼むお気持ちです。

焼香の基本動作6ステップ図解。『1. 焼香台前で遺族と僧侶に一礼』『2. 抹香を親指・人差し指・中指でつまむ』『3. 額の高さに押し頂く(宗派による)』『4. 抹香を香炉にくべる』『5. 数珠を左手に掛けて合掌』『6. 遺族・僧侶に一礼して下がる』を縦6ブロックの手順イラストで並べ、各ステップに所作の絵を添えた実用ガイド
焼香の基本6ステップ(宗派共通の所作)

焼香の順序

焼香は、故人との関係の近い順に進められます。

  1. 喪主(多くは故人の配偶者または長男)
  2. 遺族(喪主以外の故人の配偶者・子・孫)
  3. 親族(兄弟姉妹・甥姪・叔伯父母・従兄弟姉妹)
  4. 来賓・特別な関係者(職場の代表・町内会代表など)
  5. 一般参列者(友人・知人・近隣の方など)

5名〜10名ずつ案内係に誘導されて、列を作って焼香へ進む形が一般的です。

参列者が多い場合(100名以上)には、椅子席のまま「回し焼香」といって、香炉と抹香入れを乗せた小さな台が参列者の手から手へ回される形式が取られることもあります。

法話 — 寺院による5〜10分のお話

焼香が終わると、寺院が法話(ほうわ)を5〜10分ほどお話しされる場合があります。

法話の有無と内容は寺院の判断に委ねられています。

曹洞宗では「亡き方の生涯を偲びながら、私たち遺された者がどう生きていくか」を中心にお話しすることが多いです。

亡き方とのご縁を改めて思い起こしていただく時間ですので、参列者のみなさまは静かにお聴きください。

通夜振る舞いのマナー — 拒否してよい?相場・所要時間

参列予定の30代男性

仕事帰りで疲れているので、通夜振る舞いは断りたいのですが…

お坊さん

箸をつけるだけでもよいので、5〜10分は同席されると丁寧です。

通夜振る舞い(つやぶるまい)は、通夜のあとに故人を偲びながら食事や酒をいただく席です。

本来は故人と最後の食事を共にするという宗教的な意味を持ち、参列者への感謝とお礼の場でもあります。

通夜振る舞いの本来の意味

通夜振る舞いは、故人への供養参列者への感謝の二つの意味を持ちます。

本来は精進料理(肉・魚を使わない料理)が原則でしたが、現代では寿司やオードブル、サンドイッチなどが一般的です。

地域によっては、参列者全員が必ず一口は箸をつけるのが礼儀とされる地方があります。

「お清め」の意味を込めて、ほんのひと口でも口にすることで、故人の供養になるとされているのです。

1人あたりの相場と全国平均

通夜振る舞いの1人あたりの料理単価は3,000〜5,000円が標準です。

日本消費者協会の「葬儀についてのアンケート調査」では、通夜から葬儀までの飲食接待費の全国平均は約12.2万円と報告されています(第12回調査・2022年)。

これは地域・人数・通夜振る舞いを行うか否かで大きく変わる全国目安です。家族葬20〜30名なら6〜15万円、一般葬50〜100名なら15〜50万円が現実的な幅となります。

通夜振る舞いの費用相場グラフ図解。縦軸に金額、横軸に項目を取り、『料理単価3,000円(軽め)』『料理単価5,000円(標準)』『飲食接待費 全国平均12.2万円(日本消費者協会第12回調査)』の3本の縦棒グラフで比較し、参列者30名の場合の総額目安も併記した比較図
通夜振る舞いの料理単価と全国平均接待費の目安

参列者数によって総額は大きく変わります。

家族葬で20〜30名の場合は6〜15万円、一般葬で50〜100名なら15〜50万円が目安となります。

葬儀社のプラン料金には含まれないことが多いため、別途見積もりを取られると安心です。

参列者として「箸をつけるだけでも」が礼儀

通夜振る舞いに招かれたら、原則として一席に着いて一口は箸をつけられるのが礼儀です。

これは、料理を残すことが「お清め」の意味から外れるとされていた地域的な慣習に基づきます。

時間にして5分〜10分もあれば十分です。

お酒を一杯、お料理を一口、故人の思い出を一言かけて、静かに退席されれば失礼にあたりません。

「ゆっくりされてください」と喪主からお声がけがあっても、深く飲食される必要はありません。

仕事帰りで参加できない場合の断り方

仕事の都合や体調の事情で通夜振る舞いに参加できない場合は、受付の段階で正直にお伝えください。

「通夜振る舞いは遠慮させていただきます。お志をお持ちしましたので、よろしくお伝えください」と一言添えれば、失礼にはなりません。

最近は通夜振る舞いを仕出しのお弁当でお持ち帰りいただく形式を採るご家庭も増えています。

受付の方から「お弁当をお持ち帰りください」とご案内された場合は、ありがたく頂戴されてください。

これは故人のご家族からの「お清め」のお気持ちそのものです。

喪主・遺族の役割 — 当日のふるまい

50代の長男喪主

喪主として、当日具体的に何をすればよいでしょうか?

お坊さん

受付・お酌・挨拶の3つを軸に動かれると安心です。

喪主は葬儀社の方が手厚くフォローしてくださるので、慣れないことがあっても何とかなるものです。

ただ、当日の動きをあらかじめ知っておかれると、悲しみの中でも冷静に動けます。

開式前の受付立ち合い(必須ではないが推奨)

喪主は、開式30分前ごろから受付に立ち、参列者をお出迎えされると、参列者への感謝が伝わります。

必須ではありませんが、特に故人と親しかった方や、遠方からお越しいただいた方には、ひとことお礼を申し上げる場面を作っておかれると、後で「あの方にちゃんとお礼を言えてよかった」と思える瞬間が残ります。

受付では、深いお話は控えめにし、「ようこそお運びくださいました」「お気持ちありがとうございます」と短く伝えるだけで十分です。

長くお話しすると次の参列者の対応が遅れますので、5〜10秒で次の方へお繋ぎになるのが現場の流儀です。

通夜振る舞い中のお酌・お声がけ

通夜振る舞いの席では、喪主・遺族は各テーブルを順に回り、お酌をしながらお礼を申し上げます。

お話しの中身は故人の思い出が中心になりますが、悲しみが込み上げる場面では、無理に話を続けなくて構いません。

「ありがとうございます」と一言だけを、ゆっくり、心を込めてお伝えになれば、それで十分です。

参列者の方も、長くお話しすることを期待してはおられません。

お互いに気持ちが伝われば、それで通夜振る舞いの目的は果たされています。

喪主挨拶のタイミングと内容(散会前3分・例文付き)

喪主挨拶は、通夜振る舞いの散会15〜20分前に行います。長さは3分が目安です。

長い挨拶は参列者を疲れさせますし、喪主ご自身にも負担です。短く、要点を絞ってお話しください。

喪主挨拶3分構成テンプレートの図解。『1. 参列のお礼(30秒)』『2. 故人の思い出のひと言(90秒)』『3. 翌日葬儀のご案内(30秒)』『4. 結びの感謝(30秒)』を縦4ブロックで時間配分とともに示し、各ブロックに具体的な例文の冒頭を添えた構成テンプレート。長くしすぎないコツを下部に注記
喪主挨拶3分構成テンプレート

挨拶の構成は次の3点で十分です。

  1. 参列のお礼(「本日はお忙しい中をご参列いただき、誠にありがとうございました」)
  2. 故人の思い出のひと言(「故人〇〇は、生前よりみなさまに大変お世話になりました」)
  3. 翌日の葬儀・告別式のご案内(「明日の告別式は午前10時より、当斎場にて執り行います」)

翌日の葬儀・告別式の案内

喪主挨拶では、必ず翌日の葬儀・告別式の開始時刻と場所をご案内ください。

遠方からお越しの方や、ご高齢の方は、聞き取れずに翌日参列を見送られるケースもあります。

受付で配布する返礼品の中に、案内チラシを入れておかれると、後で確認していただけます。

参列者のマナー — 服装・香典・受付・退席

参列予定の40代女性

通夜だけ参列の予定なんですが、平服でもよいでしょうか?

お坊さん

平服でも構いませんが、準喪服が無難で失礼がありません。

参列者のマナーは、現代では大きく簡素化されてきています。

あまり堅苦しく考えず、故人を悼むお気持ちを第一にされてください。

服装 — 通夜は地味な平服も可・準喪服が無難

通夜の服装は、本来は「平服(へいふく)」で構わないとされてきました。

これは「訃報を聞いて急いで駆けつけた」ことを表すためです。

しかし現代では、参列者の多くが準喪服(男性は黒のスーツに白シャツ・黒ネクタイ、女性は黒のワンピース・スーツ)でご参列になります。

準喪服が一着あれば、通夜・葬儀・四十九日・一周忌までほぼ全ての場面に対応できますので、お持ちでなければ用意されると安心です。

平服で参列される場合も、派手な色・柄は避け、紺・グレー・ダークブラウンなどの落ち着いた色のスーツや、地味な色のワンピースを選ばれてください。

アクセサリーは結婚指輪と真珠の一連ネックレスに留めるのが原則です。

香典の相場と渡し方

香典の相場は、故人との関係性によって変わります。

香典相場の関係性別早見表図解。『両親 5〜10万円』『兄弟姉妹 3〜5万円』『祖父母 1〜3万円』『叔父叔母 1〜3万円』『その他親族 5,000〜1万円』『友人・知人 5,000〜1万円』『職場関係 3,000〜1万円』『近所 3,000〜5,000円』を縦列で並べた相場表。20代・30代・40代以上で多少差があることを下部に注釈
香典の関係性別相場(一般的な目安)

香典は不祝儀袋(黒白または銀色の水引)に入れ、表書きは仏式なら「御霊前」または「御香典」とします。

浄土真宗のみ「御仏前」と記します。中包みには金額・住所・氏名を記入されます。

通夜と葬儀の両方に参列される場合は、通夜の段階で香典をお渡しするのが一般的です。

翌日の葬儀には記帳のみで構いません。「両方に持参」は二重になり、かえって失礼にあたります。

受付での記帳・お悔やみの言葉

受付では、芳名帳に名前と住所を記帳し、香典をお渡しします。

受付の方には「このたびはご愁傷さまでございます」と一言お伝えになるのが基本です。

避けたい言葉が、いわゆる「忌み言葉」です。

  • 重ね言葉(重ね重ね・たびたび・くれぐれも・いよいよ)
  • 直接的な表現(死ぬ・死亡・生きていた頃)
  • 縁起の悪い言葉(消える・落ちる・四・九)

これらは無意識のうちに口から出やすい言葉です。

事前に意識しておかれると、受付・通夜振る舞いの場面で安心です。

通夜で避けるべき忌み言葉一覧図解。『重ね言葉:重ね重ね・たびたび・くれぐれも・いよいよ・しばしば・ますます』『直接的な表現:死ぬ・死亡・生きていた頃・存命中』『縁起の悪い言葉:消える・落ちる・浮かばれない・迷う・四・九』の3カテゴリーで分類し、それぞれに禁止マークを添えた、受付や通夜振る舞いの場で意識しておきたい言葉の一覧表
通夜で避けたい忌み言葉の一覧

焼香後の退席タイミング(半通夜なら自由)

半通夜では、焼香後にそのまま退席されても失礼にはあたりません。

お仕事や次の予定がある場合は、焼香を済ませて静かに退席されて構いません。

通夜振る舞いに同席される場合は、前章でご案内のとおり5〜10分は同席されるのが丁寧です。

ご親族の場合は、原則として散会まで残られるのがマナーです。

喪主・遺族との連絡や、翌日の葬儀の打ち合わせもありますので、最後までお付き合いください。

線香は本当に絶やしてはいけないか — 宗派別の考え方

40代の嫁世代

通夜の夜は、線香を絶やしてはいけないと聞いたのですが…

お坊さん

本来はそうでしたが、現代の半通夜では実際には絶えています。

「線香を絶やしてはいけない」というお話は、本通夜の慣習に由来します。

現代の半通夜では実務的にも難しいですし、宗派によって考え方も大きく違います。

ここで一度整理しておきましょう。

線香作法の宗派別早見表図解。『曹洞宗・臨済宗:1〜3本・立てる・現代は絶やしても可』『浄土真宗本願寺派・大谷派:1本・横に寝かせる・絶やすという発想なし』『浄土宗:1〜3本・立てる』『日蓮宗:1〜3本・立てる』『真言宗:3本・立てる(三密の象徴)』『天台宗:3本・立てる』を6列の表形式で並べ、線香の置き方(立てる/寝かせる)を小さな絵で添えた、宗派ごとの違いが一目でわかる早見表
線香作法の宗派別早見表

「線香絶やさない」の本来の意味

線香を絶やさない作法は、本来の夜伽(よとぎ)から来ています。

夜通しご遺体のそばで火と香を絶やさず、闇から故人をお守りする——という意味があったのです。

線香の煙には「闇を払う」「邪気を防ぐ」という象徴的な意味も、民間信仰や地域の慣習として古くから語られてきました。

加えて、線香はあの世とこの世の通り道を示すという仏教の考え方もあります。

線香の煙が故人を浄土へと導くお印として、夜通し絶やさないことに意味があったのです。

宗派により解釈は異なりますので、菩提寺がある場合は、お寺の作法をお優先ください。

曹洞宗の場合 — 現代では絶やしても問題ない理由

曹洞宗の通夜では、現在は「線香を絶やしてもまったく問題ない」とお伝えしています。

理由は二つあります。

一つは、現代の半通夜では夜通し付き添うご家族がほとんどおられないため、物理的に線香を絶やさず守り続けることが不可能だからです。

もう一つは、斎場の消防上の理由および施設の運用規約により、夜間の線香管理を職員が代行することが多く、ご家族が線香の番をすることそのものが認められていないからです。

夜通し起きていることが故人への供養ではありません。

故人を悼むお気持ちそのものが、最大の供養です。

曹洞宗ではそのようにお伝えしていますので、線香が消えてもどうぞお気を遣われませんように。

浄土真宗の場合 — 線香は寝かせる・1本のみ

浄土真宗(本願寺派・大谷派)では、線香の作法そのものが他宗派と大きく違います。

浄土真宗では、線香を立てずに横(寝かせる)に置くのが正式とされています。

これは、本来の常香盤(じょうこうばん)と呼ばれる「香木を寝かせて燃やす方法」を簡略化した名残です。

線香の本数は1〜数本を、香炉の大きさに合わせて短く折って寝かせるのが本願寺派の作法です。

本数の数より、「立てずに横に置く」ことそのものに意味があり、複数本立てる作法は浄土真宗にはありません。

「線香を絶やさない」という発想自体が、浄土真宗にはありません。

浄土真宗の通夜にご参列される場合、線香は短く折って寝かせるかたちでお供えする、と覚えておかれてください。

現代の半通夜では「絶やさない」は実務的に不可能

半通夜は21時頃に散会し、その後はご家族も斎場や式場を離れることが多く、夜間は施設職員に任せる形になります。

線香の番を夜通し交代で続けることは、現実的に不可能です。

「線香を絶やしてしまった」とお気にされるご家族もおられますが、現代の通夜の運用では絶やさざるを得ません。

お気持ちと供養は、線香の有無で計られるものではないとお考えいただければと存じます。

通夜・一日葬・直葬の選び方 — 通夜をやるべきか

50代の子世代

通夜なしの一日葬・直葬とどう違うんでしょうか?

お坊さん

通夜は故人と過ごす最後の夜。省くと失われるものがあります。

近年は通夜を行わない一日葬直葬を選ばれるご家庭が増えています。

それぞれの形式の特徴と、通夜を行うか省くかの判断材料を整理してご案内します。

通夜・一日葬・直葬の選択フロー図解。『通夜あり・告別式あり(家族葬・一般葬)/通夜なし・告別式あり(一日葬)/火葬のみ(直葬)』の3分岐を縦並びで示し、それぞれの選択基準として『高齢者が多い参列/家族の負担軽減/費用を抑える/菩提寺との関係』の4軸を評価する判断フローチャート。それぞれの形式に合うご家庭の特徴を吹き出しで補足
通夜あり・通夜なし・儀式なしの選び方

通夜あり(家族葬・一般葬)の場合の意味

通夜を行う家族葬・一般葬では、故人と最後の夜を過ごす時間がご家族のお別れに重要な意味を持ちます。

通夜の場では、参列者一人ひとりが故人の思い出を語り、ご家族と分かち合う時間があります。

喪主はその場で「故人がこんなに愛されていたんだ」と知ることが多く、後で振り返った時に「あの夜があってよかった」と思い出に残る場面が生まれます。

通夜なし(一日葬)と儀式なし(直葬)を選ぶケース

通夜を省く一日葬や、儀式そのものを省く直葬を選ばれるケースは、主に次のような場合です。

  • ご親族・参列者の多くが高齢で、2日間の参列が体力的に難しい
  • 遠方からの参列者が多く、宿泊の負担を軽くしたい
  • 費用を家族葬より15〜30万円ほど抑えたい
  • 故人本人の意思で「家族の負担を増やしたくない」と希望されていた

一日葬・直葬についてさらに詳しくは、それぞれの記事もご覧ください。

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菩提寺がある場合は必ず事前相談を

ご先祖代々お世話になっている菩提寺(ぼだいじ)がある場合、通夜を省く一日葬・直葬を選ばれる前に、必ずお寺へ一本お電話を入れてください。

菩提寺への通夜事前相談の電話の切り出し方図解。スマートフォン画面と吹き出しで、『お世話になっております。○○家の△△と申します。実は父が昨晩亡くなりまして、葬儀社のご提案で通夜を省く一日葬を考えております。菩提寺のお考えとして問題ないでしょうか』という例文を示し、その後の住職からの返答パターン3種類(『問題ありません』『通夜は行ってほしい』『一度お会いして相談しましょう』)を併記したフロー
菩提寺への通夜事前相談の電話例

菩提寺との関係を保つことは、四十九日法要・納骨・年忌法要を引き続きお願いしていく上で非常に大切です。

一日葬・直葬を菩提寺の了解なく決められると、後日納骨をお受けいただけないというトラブルになるケースが、実際に起きています。

電話の切り出しは難しく考える必要はありません。

「父が亡くなりました。葬儀社から通夜を省く一日葬を勧められていますが、菩提寺としていかがでしょうか」と素直にお尋ねいただくのが一番です。

通夜後から翌朝まで — 遺族がすること

半通夜が散会した後も、ご遺族には翌日の葬儀・告別式に向けて、いくつかやっておきたいことがあります。

慌ただしい中ですが、要点を押さえておかれると、翌朝の動きが落ち着きます。

当日夜の片付け・線香管理

半通夜の散会後、ご家族は斎場の控室や自宅で、当日の片付けにあたります。

香典帳・芳名帳・返礼品の残数を葬儀社の方と確認し、お預けする形が一般的です。

線香については、無理に絶やさず守り続ける必要はありません。

斎場の規約に従い、夜間は施設職員に任せて構いません。

ご自宅に安置されている場合も、燭台の火元と仏花の水を確認し、貴重品の管理だけはご家族でなさってください。

翌朝の確認事項

翌朝は、葬儀・告別式の開始時刻と斎場への動線をご家族全員で改めて確認します。

喪服のシワや汚れがないかを点検し、必要であればアイロンを当てておかれると安心です。

受付係を依頼している方には、当日の到着時刻と集合場所をもう一度ご連絡されてください。

ご親族には、斎場までの移動手段(タクシー・送迎・自家用車)も併せてお伝えになると、当日の混乱を防げます。

遠方親族の宿泊配慮

遠方からお越しのご親族には、宿泊先の手配状況を確認しておかれてください。

朝食の段取り(ホテルでお済ませか、斎場集合か)と、斎場までの送迎の有無もお伝えになると親切です。

喪主が手配すべきこととしては、宿泊先の予約代行・送迎車の段取りなどがあります。

一方で、夕食や個人的なご用事は、ご親族にお任せして構いません。

翌日の葬儀・告別式の流れについては、家族葬の流れ をご参照ください。

お坊さんからの一言 — 通夜は「共に過ごす最後の夜」

通夜の本質を表すイメージ図解。和室の畳の上にご家族3〜4名が祭壇前に座って静かに語り合い、線香の煙が柔らかく立ち上る情景を、水彩風の柔らかい色合いで描いた構図。画像下部に『故人と過ごす最後の夜』『家族で寄り添う時間そのものが夜伽』というメッセージを添えた、通夜の心情を伝える温かい雰囲気の絵
通夜は「共に過ごす最後の夜」

通夜を、葬儀の「前半部分」として済ませてしまわれるご家庭が、近年増えています。

葬儀社のプランも、お料理も、進行も、何もかもがあらかじめ用意され、ご家族は流れに乗るだけ——。

便利になった一方で、通夜が持つ本来の意味が、すっかり影を潜めてしまったように感じます。

私は通夜のお勤めに伺うたび、ご家族にこうお伝えしています。

「今夜は、お父さま(お母さま)と過ごす最後の夜です」

明日の葬儀でお見送りすれば、もう二度と一つ屋根の下にはいらっしゃいません。

今夜は、ご家族で枕元に集まり、思い出話をされてください。涙を流されてもいいですし、笑い話を語られてもいい。

お父さまの好きだった食べ物のこと、口癖のこと、子供のころに連れて行ってもらった場所のこと——どんな話でも、お父さまはきっと耳を傾けておられます。

夜伽の本来の意味は、線香を絶やさず物理的に付き添うことではありません。

曹洞宗では、亡き方を悼むこの夜を、「無常」を体得する時間でもあると申します。命には始まりがあり、必ず終わりがある——その事実をご家族で静かに受け止め、亡き方とのご「縁」を改めて思い起こす時間です。

そして残された私たちが、亡き方から受け取ったご縁をどう次へと「回向(えこう)」していくか——その問いに向き合う夜こそが、夜伽の本当の姿だと感じています。

故人を心に置き、ご家族で寄り添う時間そのものを持つことです。

半通夜で散会した後、ご自宅に戻られても、ご家族で食卓を囲み、故人を偲ぶ時間を持っていただければ、それは立派な夜伽になります。

通夜を葬儀社や互助会まかせにせず、「家族で過ごす最後の夜」として、少しだけご家族の時間を意識的につくってください。

あとで振り返った時に、その夜が、お別れの記憶の中で最も温かい時間として残ります。

よくある質問

よくあるご質問

Q 通夜と葬儀どちらが本式ですか?
A

本式は翌日の葬儀・告別式です。 通夜は故人と過ごす最後の夜にあたる前夜の儀式で、本来は夜通しご遺体に付き添う「夜伽(よとぎ)」を起源とします。 仕事や体調の都合で一方しか参列できない場合は、本式である葬儀・告別式の方をご優先ください。

Q 通夜だけ参列で失礼にならないですか?
A

失礼にはあたりません。 仕事帰りに通夜だけ参列される方は、現代では非常に多くおられます。 受付で香典をお渡しになり、焼香後に静かに退席されれば、十分にお気持ちが伝わります。 通夜振る舞いは、5〜10分ほど同席されると丁寧です。

Q 通夜振る舞いを断っても失礼ではないですか?
A

通夜振る舞いを断られても失礼にはあたりません。 受付で「通夜振る舞いは遠慮させていただきます」と一言お伝えになれば結構です。 ただ、一席に着いて一口だけでも箸をつけられるのが「お清め」の意味で礼儀とされる地域もありますので、お時間が許せば5〜10分の同席が望ましい形です。

Q 半通夜と本通夜どちらを選ぶべきですか?
A

現代では半通夜(17〜21時で散会)が全国の主流で、これを選ばれて差し支えありません。 本通夜(夜通し付き添う)は、ご自宅で通夜を行う場合や、地方の旧家・檀家関係が深いご家庭で残っています。 斎場・葬儀ホールでは消防上の規定で夜通しの線香管理が認められないことが多く、必然的に半通夜となります。

Q 通夜の服装は平服でもよいですか?
A

本来は「訃報を聞いて急いで駆けつけた」ことを表すため平服でも構わないとされてきました。 しかし現代では準喪服(男性は黒スーツに白シャツ・黒ネクタイ、女性は黒ワンピース・スーツ)でご参列になる方が多数派です。 平服の場合も、紺・グレー・ダークブラウンなど落ち着いた色を選ばれてください。

Q 香典は通夜と葬儀のどちらに持参すべきですか?
A

両方に参列される場合は、通夜の段階で香典をお渡しになります。 翌日の葬儀には記帳のみで構いません。 両方に持参すると二重になり、かえって失礼にあたります。 葬儀だけに参列される場合は、葬儀の受付でお渡しになってください。

Q 仕事帰りに通夜参列、何時までに行けばよいですか?
A

開式の10〜15分前、18時開式なら17時45分頃の到着が安心です。 多少遅れても、読経中に静かに着席されれば失礼にはあたりません。 ただ、焼香の順番は到着順ではないので、開式後の到着でも問題なく焼香にご案内されます。

Q 子供連れで通夜に参列しても失礼ではないですか?
A

故人と血縁のあるお子様は、ご親族として参列されて差し支えありません。 乳幼児・未就学児の場合は、ぐずったり泣いたりされたときは、すぐに別室や外へ移動できるよう配慮されると周囲の方にもご家族にも安心です。 学校の制服があれば制服、なければ地味な色の服装で構いません。

Q 線香は本当に絶やしてはいけないのですか?
A

本来の本通夜では夜通し絶やさない作法でしたが、現代の半通夜では実務的に不可能で、絶やしても問題ありません。 曹洞宗ではそのようにお伝えしています。 浄土真宗では線香を立てずに横に寝かせる作法で、「絶やさない」という発想自体がありません。 線香の有無でお気持ちが計られるものではないとお考えください。

Q 喪主挨拶を家族(妻・子)が代行してもよいですか?
A

差し支えありません。 喪主が体調を崩されている場合や、悲しみで言葉が出ないときは、配偶者・長男・親族代表が代行されます。 代行される場合は、挨拶の冒頭で「喪主に代わりまして、長男の○○がご挨拶申し上げます」とお断りを入れられると丁寧です。

Q 通夜の翌日に葬儀がない(一日葬・直葬)場合は通夜だけ行えますか?
A

通夜だけを単独で行うことは、形式上はできますが、一般的ではありません。 通夜は本来「翌日の葬儀の前夜」として行うものです。 葬儀を省く場合は、通夜も合わせて省く「一日葬」または「直葬」となります。 詳しくは [一日葬とは](/articles/ichinichi-sou/) [直葬(火葬式)とは](/articles/chokuso-towa/) もご参照ください。

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主な参考資料・出典

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