親の葬儀|流れ・費用・喪主の準備をお坊さんが解説
50代の方
親の葬儀って、何から考えたらいいんでしょう…。
お坊さん
まず流れと費用感、菩提寺への連絡順を押さえれば、慌てずに動けます。
「親が高齢になってきた」「いずれ葬儀のことを考えなければ」——そんな子世代のご不安から、葬儀の検索を始められる方が増えています。
ご法事のあとに、40代〜60代の子世代の方から「親の葬儀のこと、何から準備すればいいんでしょう」「お父さんに何かあったら、最初にどこへ電話するんですか」というご相談を、毎月のように受けています。
葬儀は「亡くなってから動き始めると遅い」もの。慌てて葬儀社に電話して、その流れで打ち合わせと契約まで一気に進んでしまい、あとで「もっと家族で話しておけば」「菩提寺に先に相談すれば」とご後悔されるご家族を、現場で何度も見てきました。
この記事では、曹洞宗住職として葬儀の現場で見てきた目線で、子世代の方が「いま何を知っておけばいいか」「何を親と話しておけばいいか」を、実務に落とし込んで整理しました。
※ この記事は最後まで読まなくてかまいません。気になる章だけお読みください。各章末には、より詳しい解説記事へのリンクをご用意しています。
親の葬儀で、子世代がまず知っておくべき3つのこと
40代の方
元気なうちから葬儀の話をするのは、縁起が悪い気がして…。
お坊さん
平時の備えは、ご両親への一番のやさしさですよ。
親の葬儀でまず知っておくべきことは、たった3つだけです。「流れ」「費用」「菩提寺への連絡順」——この3つを押さえておけば、いざという時に慌てずに動けます。
この記事の3つの結論
葬儀社のサイトには「死亡当日にすべきこと」「7日以内の手続き」など時系列のタスクリストが並んでいます。それも大事ですが、本当に重要なのは「亡くなる前から始まっている」ということです。
「亡くなってから葬儀社に電話する」流れに乗ってしまうと、見積もりを取る前に契約に進み、後から「もっと選べばよかった」とご後悔されるご家族が少なくありません。
「亡くなってから動く」では遅い理由
危篤の連絡が入ってから亡くなるまで、わずか数時間というケースもあれば、数日に及ぶケースもあります。慌ただしさの中で、葬儀社・菩提寺・親族・職場への連絡を同時並行で行うのは現実的に難しいものです。
そのため、「亡くなる前」に決めておけることを決めておくのが、結果としてご家族の安心につながります。
子世代が今日できる3アクション
今日からでも始められる準備は、たった3つです。
- 菩提寺の連絡先を確認する(親が元気なうちに、お寺の名前と電話番号を聞いておく)
- 葬儀費用の相場感を把握する(家族葬なら80〜150万円、全国平均は概ね110〜160万円台が目安)
- 兄弟で役割分担を話しておく(喪主は誰が、誰がどの役割か)
この3つを押さえておくだけで、危篤の連絡が入っても、最初の判断が早くなります。
急変時の最初の3時間 — お坊さんが見てきた現場の実情
50代の方
危篤の連絡が来たら、最初に何をすればいいんでしょう?
お坊さん
落ち着いて、まずは菩提寺に最初の電話を入れてください。
危篤・逝去の連絡が入ってから最初の3時間。この時間帯の動き方で、その後の葬儀の進めやすさが大きく変わります。
葬儀社のサイトには「亡くなったら葬儀社に連絡」と書かれていますが、檀家のあるご家庭では、菩提寺への第一報が先です。順序が逆になると、お寺の日程が合わず、葬儀の日程を延期するか、代理の僧侶に依頼するか、という選択を迫られることがあります。
危篤連絡を受けた瞬間の判断順序
危篤の連絡を受けたら、深呼吸してから次の順で動かれるのが基本です。
- 危篤段階:家族・近親者への連絡を最優先(移動時間がかかるため)
- 逝去段階:まず菩提寺に第一報(日程調整のため)→葬儀社に連絡(搬送・安置の手配のため)
この順序を守るだけで、その後の流れが格段にスムーズになります。
菩提寺への第一報 — なぜ葬儀社より先か
「葬儀社が菩提寺に連絡してくれるのでは」と思われる方が多いのですが、檀家のあるご家庭では、ご家族から直接お寺に連絡を入れていただくのが正式な作法です。
理由は3つあります。
- お寺の日程確保が早く済む(住職の予定はご家族の事情と独立して動いています)
- ご家族からの連絡で住職がすぐに状況を把握できる(葬儀社経由だと一段階遅れる)
- お寺との関係性を確認できる(檀家であることが伝わり、その後のお勤めの相談もスムーズ)
「夜中に電話していいのだろうか」とためらわれる方もいらっしゃいますが、菩提寺への危篤・逝去のご連絡は、時間を問わずかまいません。むしろ、その方が住職としてもお動きやすくなります。
やってはいけない3つの初動ミス
現場で見てきた初動ミスは、大きく3つに集約されます。
- 即決契約:葬儀社1社の見積もりだけで契約してしまう
- 菩提寺後回し:葬儀社にお寺の手配を任せきりにしてしまう
- 一人で抱え込み:兄弟・親族に相談せず喪主が独断で進めてしまう
どれも「慌ただしさ」が原因で起こります。「30分だけ待つ」を意識するだけで、これらのミスはかなり防げます。
葬儀準備の72時間タイムライン — 通夜・告別式・火葬
40代の方
通夜と告別式の違いも、実はわかっていなくて…。
お坊さん
通夜は前夜の弔い、告別式が翌日の本式と覚えてください。
逝去から葬儀後まで、おおむね72時間(3日間)で進行します。喪主・親族・お坊さん——それぞれが何をしているかを並列で把握しておくと、当日慌てません。
通夜前日〜葬儀後までの72時間表
おおまかな流れは次のとおりです。地域や宗派で多少前後しますが、骨格はほぼ共通です。
- 0〜12時間:逝去 → 死亡診断書受け取り → 菩提寺連絡 → 葬儀社連絡 → ご遺体搬送・安置
- 12〜24時間:葬儀社との打ち合わせ → 喪主決定 → 親族・関係者への連絡 → 通夜の準備
- 24〜36時間:通夜(夜)→ 通夜振る舞い
- 36〜48時間:告別式 → 出棺 → 火葬
- 48〜72時間:収骨 → 還骨法要 → 初七日法要(最近は当日繰り上げが多い)
喪主・親族・お坊さんの動きを並列で
喪主は連絡・決定・支払いを、親族は弔問対応・受付・親戚連絡を、お坊さんは枕経・通夜・告別式・火葬・初七日のお勤めを担当します。それぞれ独立して動いているように見えて、要所では連動します。
火葬・骨上げの宗派別作法
宗派により、葬儀の作法は少しずつ異なります。骨上げ自体は宗派共通の作法で、足元から頭にかけて順番に拾い上げ、最後に喉仏を喪主が拾います。曹洞宗では、この所作に「立って歩めるように」という願いが込められていると伝えられています。
浄土真宗では、亡くなる前後のお勤めを「枕経」とは呼ばず「臨終勤行(りんじゅうごんぎょう)」と呼びます。阿弥陀仏に向けて読経する形式で、思想的にも他宗派の枕経と性格が異なります。
他宗派の詳細については、菩提寺の住職にご相談いただくのが最も確実です。お坊さんは皆、ご家族のお気持ちに寄り添ってお勤めいたします。
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親の葬儀の費用感と支払い方法 — 平均と内訳の地図
50代の方
100万円超えるって聞きました。本当ですか?
お坊さん
平均はそのくらい。香典ありなら実質2〜3割戻る目安です。
葬儀費用の全国平均は、調査機関により幅がありますが、近年は概ね110〜160万円台で推移しています。鎌倉新書「お葬式に関する全国調査」第6回(2024年)では平均118.5万円、日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」第12回(2022年)では平均161.9万円という結果が出ています。家族葬の普及で全体平均は徐々に下がる傾向です。
香典を受け取る場合は、その分だけご家族の実質的な手出しが減ります。ただし家族葬では香典を辞退するご家庭も増えており、「必ず戻ってくる」ものではありません。
全国平均と「実質負担」(香典差引後)
香典を受け取るご家庭の場合、平均的な香典収入は30〜40万円程度と言われます。総額が118万円前後なら、差し引きで80万円前後が実質的なご家族の手出しになるのが目安です。
家族葬で香典を辞退する場合は、総額がそのまま手出しになります。「実質いくら戻るか」は、参列者の人数と辞退方針で大きく変わるとお考えください。
形式別の費用レンジ4種比較
形式の選択が費用に最も大きく影響します。直葬・一日葬・家族葬・一般葬の順に費用が上がります。
想定外費用の3カテゴリ
「平均110万円と聞いていたのに、150万円かかった」というご家族は少なくありません。膨らみがちなのは飲食・返礼品・追加お布施の3カテゴリです。
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葬儀形式の選び方 — 一般葬・家族葬・一日葬・直葬
40代の方
家族葬と一日葬、どちらがいいか迷います。
お坊さん
通夜をやるかどうかで決めると、判断が早くなります。
葬儀の形式は、参列者数・日数・費用・お別れの納得感のバランスで選びます。「正解」はご家族ごとに異なります。
4形式の比較表
| 形式 | 参列者 | 日数 | 費用レンジ | 推奨ケース |
|---|---|---|---|---|
| 一般葬 | 30人以上 | 2日 | 150〜250万円 | 故人の交友関係が広い |
| 家族葬 | 5〜30人 | 2日 | 80〜150万円 | 親族・近しい友人のみ |
| 一日葬 | 5〜30人 | 1日 | 50〜100万円 | 通夜を省きたい |
| 直葬 | 1〜5人 | 火葬のみ | 20〜50万円 | 儀式を最小限にしたい |
「親の希望」と「子の現実」のすり合わせ方
親世代は「家族葬で十分」と仰ることが多いものの、いざ亡くなると「お父さんの会社の方々が来てくださって、家族葬では足りなかった」というケースもあります。親の希望と、現実の交友範囲の両方を見据えることが大切です。
判断フロー図
迷った時は、参列者数 → 通夜の有無 → 儀式の重視度の順で判断すると、自然に形式が絞れます。
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喪主としての役割と、兄弟で分担すべきこと
40代の方
喪主は長男じゃなきゃダメですか?
お坊さん
続柄より「動ける人」で大丈夫。配偶者でも長女でも構いません。
喪主の役割は、葬儀全体の意思決定者として動くこと。法律上の決まりはなく、続柄の慣習はあるものの、現場では「動ける人」「悲しみの中でも判断できる人」が務められるのが実態です。
喪主は誰がやるか — 続柄ルールと例外
慣習では、配偶者 → 長男 → 他の子 → 故人の親 → 故人の兄弟、の順で務めます。ただし、配偶者が高齢で動けない・長男が遠方在住で来られない、などの事情があれば、長女や他の兄弟が務めて何ら問題ありません。
兄弟で分担する5つの役割
兄弟が複数いる場合、5つの役割で分担すると、喪主への負担が分散します。
- 喪主:葬儀全体の意思決定
- 会計:費用管理・領収書の保管
- 親族連絡:親戚への一斉連絡
- 菩提寺窓口:お寺との連絡係
- 実家管理:鍵・郵便物・近隣対応
遠方居住の兄弟との連携
兄弟が遠方在住の場合は、LINEグループや家族会議用のオンラインツールで情報を共有しておくと、当日のすれ違いが減ります。
菩提寺との関わり方 — 子世代が知らないと困る3つ
50代の方
お布施の金額、聞きにくくて…。
お坊さん
「初めてで不調法ですが」と前置きすれば、失礼にはなりません。
菩提寺との関わり方は、子世代が最も不安に感じる部分です。「お寺との付き合いを親に任せきりにしてきた」子世代は多く、いざという時に住職と何を話せばいいか分からない、という声をよく聞きます。
菩提寺がある家庭・ない家庭の分岐
「菩提寺があるか分からない」というケースが、最近増えています。親に確認できれば早いですが、確認できない場合は、お墓のあるお寺に問い合わせるのが第一歩です。
お布施の本音相場と「相談の仕方」
日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」第12回(2022年)では、寺院費用(戒名料込み)の平均は42.5万円と報告されています。実際には地域・宗派・寺格・戒名の位によって差が大きく、15〜50万円帯を「相談時の目安帯」とお考えいただくとよいでしょう。
「いくら包めばいいですか」と直接お聞きいただいて、まったく失礼ではありません。「相場ではいくらが多いです」と教えてくださるお寺がほとんどです。
包めないときに住職へどう伝えるか
「正直、いま大金は包めない」というご家族もいらっしゃいます。その場合は、ためらわずに事情をお伝えください。無理のない形を一緒に考えるのが、住職の役目です。分割でお納めいただくケースもあります。
戒名の希望をどう伝えるか
戒名についても、ご希望があればお伝えいただいて構いません。「父はこういう人だったので、こういう戒名がふさわしいと思います」というご相談を、私もよくお受けします。
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子世代の親葬儀「3つのあるある」と回避策
40代の方
兄が喪主を嫌がりそうで不安です…。
お坊さん
よくある話です。事前に「役割分担」で話すと、揉めにくいです。
葬儀の現場で見てきた「子世代の親葬儀あるある」は、大きく3パターンに集約されます。どれも事前準備で防げる失敗です。
あるある①喪主が決まらない
喪主を「誰がやるか」で揉めるご家族が、想像以上に多くいらっしゃいます。「役割分担」を先に話すことで、喪主単独の負担感を減らせます。
あるある②菩提寺を子が知らない
「父はお寺と長いお付き合いがあったが、子は連絡先を知らない」——このすれ違いで、葬儀の連絡が遅れるケースは、現場で本当に多いものです。
親世代
葬儀のあとの供養も、子に頼んでいいのかね?
お坊さん
はい。けれど「やり方」は元気なうちに伝えてあげてください。
あるある③葬儀後の供養継続で揉める
葬儀そのものより、四十九日・一周忌・三回忌と続く供養の継続で、ご家族の意見が分かれることがあります。お墓の管理・年回法要の費用負担など、長期的な話題こそ、生前の対話が効きます。
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香典・お返し・参列者対応の基本
50代の方
家族葬で香典は辞退すべきですか?
お坊さん
ご家族と参列者の関係性で判断します。「親しい関係なら辞退」が目安です。
香典は「受ける/辞退する」「お返しをどうするか」で迷われるご家族が多い領域です。最近は家族葬の普及で「辞退」が増えていますが、儀礼関係の参列者がいる場合は受けることもあります。
香典辞退する/受ける判断軸
参列者範囲を決める3つの基準
参列者範囲は、故人の交友範囲・親族の慣例・ご家族のキャパシティの3点で決めます。50人を超えると家族葬の落ち着いた空気が崩れやすいため、その境目で判断されるのが現実的です。
葬儀後にやること — 法的手続きと供養の継続
葬儀が終わった後にも、やるべきことが残ります。期限のあるものから順に整理しておくと、慌てずに済みます。
葬儀後すぐにやる法的手続き
期限のある手続きは、適用される制度ごとに違いがあります。代表的なものを整理します。
- 7日以内:死亡届(市区町村役場・葬儀社が代行することも)
- 5日以内:健康保険資格喪失届(協会けんぽ・健康保険組合に加入の方)
- 10日以内:年金受給権者死亡届(厚生年金)
- 14日以内:国民健康保険資格喪失/国民年金死亡届/世帯主変更/介護保険資格喪失(65歳以上または特定疾病40〜64歳の方)
なおマイナンバー登録済みの場合は、年金関係の死亡届が原則不要になるケースもあります(日本年金機構)。
法定期限のないものとしては、公共料金の名義変更・運転免許証の返納(任意)などがあり、こちらは「気付いた時に速やかに」で問題ありません。
四十九日までの供養の流れ
葬儀後は、初七日 → 二七日 → 三七日 → 四七日 → 五七日 → 六七日 → 四十九日(七七日)と続きます。最近は初七日を当日繰り上げ、二七日〜六七日はご家族でのお参りに留めるケースが増えています。四十九日法要は、納骨と合わせて行われるご家庭が多くなっています。
相続・解約は別記事で
相続税申告(10ヶ月以内)・公共料金解約・契約解約などは、別領域として整理が必要です。エンディングノートに記載があると、子世代の負担が大幅に減ります。
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葬儀後の手続きを楽にするためにも、エンディングノートで親の情報を残しておくことが大切です。書き方の10項目をお伝えしています。
親が元気なうちに、子世代ができる3つの備え
ここまでお読みいただいた方に、最後にお伝えしたいのが「平時の備え」です。葬儀の安心は、亡くなった後ではなく、亡くなる前から始まっています。
親と話す前に「子世代の7割」を固める
いきなり「葬儀の話をしよう」と切り出すと、親世代は身構えます。先に子世代だけで7割の知識と方針を固めておくと、親との対話がスムーズになります。
エンディングノートと菩提寺情報の共有
エンディングノートは、葬儀の希望・菩提寺の連絡先・銀行口座・契約一覧などを残すツールです。1冊あるだけで、子世代の負担は劇的に減ります。
焦らず、平時から少しずつ
「全部一度に決めよう」とすると、親も子も疲れてしまいます。お盆・お彼岸・ご法事の席で、少しずつ話題にしていくのが、結果として一番早く進みます。
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親の終活チェックリスト|聞くこと・決めること
親に聞いておきたい項目・家族で決めておきたい項目を、チェックリスト形式で整理してお伝えしています。
よくある質問
よくあるご質問
Q 親が亡くなったら、最初にどこへ連絡すればいいですか?
檀家のあるご家庭では、菩提寺への第一報が最優先です。 順序としては「家族・近親者→菩提寺→葬儀社」となります。 菩提寺に先にお伝えすることで、葬儀の日程調整がスムーズに進みます。 菩提寺がない場合のみ、葬儀社が最初の連絡先になります。
Q 喪主は誰がやるべきですか?
法律上の決まりはありません。 慣習では配偶者→長男→他の子の順ですが、現実には「動ける人」「判断できる人」が務めるのが一般的です。 配偶者が高齢で動けない場合は、長女や他の兄弟が務めて構いません。
Q 家族葬と一般葬、どちらがいいですか?
故人の交友範囲と参列見込み人数で判断します。 30人を超える参列が見込まれる場合は一般葬、家族・近しい友人のみであれば家族葬が落ち着きやすい選択です。 詳しくは家族葬の専用記事をご覧ください。
Q お布施の相場はいくらですか?
日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」第12回(2022年)では、寺院費用(戒名料込み)の平均は42.5万円。 実際には地域・宗派・寺格・戒名の位で差が大きく、15〜50万円帯を相談時の目安帯とお考えください。 菩提寺がある場合は、住職に「いくら包めばいいですか」と直接お聞きいただいてかまいません。
Q 菩提寺がない場合はどうすればいいですか?
葬儀社の僧侶派遣サービスや、お坊さん派遣サービスを利用される方が増えています。 料金が明示されている点は安心ですが、その後の供養の継続を見据えて、宗派や対応地域を確認してから選ばれるのが望ましいです。
Q 兄弟で意見が割れたときは、どう進めればいいですか?
いきなり決定にいかず、まず「相談」から入ります。 反対される方の本音を「経済的事情」「感情面」「宗教観」の3層で聞き分けると、合意点が見えやすくなります。 喪主が独断で決めるより、役割分担で全員に持ち場を作る方が、結果的にスムーズです。
Q 香典は辞退すべきですか?
家族葬で親族・親しい友人のみの参列であれば、辞退されるご家族が増えています。 儀礼関係(職場・取引先)が含まれる場合は、受ける形が現実的です。 辞退する場合も、ご厚意で持参される方への対応は事前に決めておくと慌てません。
Q 葬儀後すぐにやる手続きは何ですか?
7日以内に死亡届の提出、健康保険は5日以内(健保)または14日以内(国保)の資格喪失届、年金は厚生年金10日以内・国民年金14日以内が目安です(マイナンバー登録済みの場合は省略可のケースも)。 世帯主変更・介護保険資格喪失は14日以内、運転免許証の返納と公共料金名義変更は法定期限なしで「速やかに」が目安です。 葬祭費(5〜7万円)の申請は2年以内に行えます。
Q 親が元気なうちに、子世代は何をしておけばいいですか?
3つだけです。 ①菩提寺の連絡先を確認する/②葬儀費用の相場を知っておく/③エンディングノートで葬儀の希望を残してもらう。 この3点を押さえれば、いざという時にご家族の安心が大きく変わります。
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